旧庄屋「蕨岡家(別家)」の登録有形文化財をご紹介します

こんにちは。

愛南町正木地区にある旧庄屋・蕨岡家については
戸立てずの庄屋」として以前ご紹介しました(記事はこちら)が、
今回はその蕨岡家別家にある国の登録有形文化財の建物3棟
見させていただく機会がありましたので、ご紹介させていただきます。

ちなみに、「別家」とは、かつての家制度で本家から分かれて
別に家を興すことをいいます。

明治33年(1990年)、蕨岡嘉七郎氏が蕨岡家(本家)から別家として独立。
初代嘉七郎氏は酒造業を営み、2代目義久氏の時に山林業に転身、
愛媛の山林王と呼ばれ、愛媛の納税者トップとなった頃もあったそうです。

ご紹介する建物3棟はいずれも1900年頃の建築だそうです。
別家となる約100年ほど前に建てられたものということになりますね。

まず最初はこちら、「蕨岡家住宅長屋門」(2003年3月18日登録)です。

P6100208.jpg

桁行き約26mの細長い長屋門で、中央部に門を構えています。
外壁は腰上を真壁造と漆喰の大壁、腰を簓子下見板張りと縦板張りを
組み合わせた、変化のある構成となっています。

普段は一般公開していませんので、ここは重厚な扉で閉められています。

P6100210.jpg

こちらは敷地内部からの様子です。

P6100260.jpg

長屋門の中にはいくつかの部屋があり、かつての調度類などを保管しておられました。
この囲炉裏にあたり、地元のお酒でもいただきながら
ゆっくりと昔のお話など聞けたら・・ と妄想してしまいます。

P6100280.jpg

これは初代嘉七郎氏が酒造業を営んでいた頃に使用していた
釜だそうです。

P6100285.jpg

長屋門を入った正面、敷地のほぼ中央にある
木造2階建て瓦葺の建物が
蕨岡家住宅主屋(しゅおく)」(2003年3月18日登録)です。

桟瓦葺の屋根は南側が入母屋造、北側が切妻造で
東側と南側には下屋を廻しています。


P6100213.jpg

天井の仕上げも、もちろん天然の材を使用していますから
風合いがいいですね。
1枚1枚の幅の広いこと!贅沢ですねー

P6100233.jpg

内部の木部には「弁柄塗」を施してありました。
防腐のためというより、風格を増すための仕上げとして
施されたものと思います。

P6100236.jpg

この掛け軸、どなたの書だと思います?
P6100241.jpg

何と宇和島藩第7代藩主、伊達宗紀(むねただ)公から拝領したものだそうです。

一般の家は20坪を超えて立てることができなかった時代、
まして門を造ることなど許されなかった時代から
苗字を名乗り、帯刀を許されていた蕨岡家は
殿様のように偉く、恐ろしく見えたと云われています。

この地域でどれほどの実権をもち、繁栄していたのかが分かりますね。


さて、こちらの箪笥階段、らせん状ですね。 珍しいです。
これを上がると・・

P6100244.jpg

かなり急です。
写真右にある小部屋が、使用人の部屋になっていたそうです。
入口は極めて狭いです。

P6100250_convert_20110927100635.jpg

ほかにも、時代を感じさせる調度類、小物類がたくさんあります。
どれも当時としては高価で贅沢なものばかり。

P6100277[1]  P6100220[1]

P6100268[1]  P6100275[1]

往事の繁栄を偲ばせるこれらの品々も、この建物の雰囲気に
何気によく馴染んでいるので、この場にいると 
まるでタイムスリップしたかのようです。
このまま一般公開されても 十分見応えがありそうですね。


最後に、外観だけではありますが、こちらが
土蔵」(2003年3月18日登録)です。

北面の1階中央に庇付きの戸口、2階には縦格子入りの窓があります。
外壁は漆喰塗で腰の部分には海鼠壁を施してあり、その境目の部分には
水切瓦を付けるなど、丁寧な作りとなっています。

P6100258.jpg

こうした”地域の歴史を語る建物”の維持管理は本当に大変だと思いますが、
失ってしまってから惜しんでも取り返しのつかないものですね。

最後に、今回撮影をお許しいただいた蕨岡家の方と、ご案内いただいた
正木地区の田中さん、本当にありがとうございました。

どんぐりでした。(写真撮影「かおり」さん)


ブログランキングに参加しています。よろしかったら下のバナーを1回ポチっとクリックして下さい。


更新の励みになりますので、気に入っていただけたらこちらにもポチッと おねがいします♪
スポンサーサイト

テーマ : 香川・愛媛・高知・徳島 - ジャンル : 地域情報

コメント

No title

南予の文化財をブログで取り上げてくださる「南予地域活性化支援チーム」本当にありがとうございます。活字の資料やホームページも大事ですが、自分の主観を交えて感動した気持ちが述べられるブログは文化財がいきいきして見えていいですね♪(^m^。)

どんぐりさん始めチームの皆さんこれからもがんばってください!(・∀・)ノ

ありがとうございます。

そんな風に言っていただけると頑張り甲斐があります♪
個人ブログではないので、どこまで自分の主観を入れようかと悩むことは多いのですがv-392
もし・・ お伝えする内容に間違いなどありましたら、(そっと)教えてくださいね(^-^)/
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する