宇和島市の黒田旗幟店さんです

こんにちは。

今回は、宇和島市で手染めの のぼり旗大漁旗
そしてこの時期の大空を彩る鯉のぼりの製作を手がけられている
黒田旗幟店(くろだはたのぼりてん)」さんをご紹介します。

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黒田さんの創業は1904年(明治37年)、今年で107年目だそうです。
国の伝統的工芸品産業功労者褒賞を受賞し、愛媛県のえひめ伝統工芸士にも
認定されました。

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この歴史ある伝統工芸を受け継ぐのは、4代目である黒田勉さんと黒田健さんの
双子のご兄弟。
1階の作業場では、兄の黒田勉さんが幟の色付けをされていました。

勉さんは、金巾(かねきん)という木綿の布に下絵となる図柄を描いていきます。
下絵といっても見本から写しとるのではなく、文字も武者絵も
直接を描いて行くのだそうです。

全体の構図から細部に至るまで、全て頭に入っているからこそできる職人技ですね。

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作業場は張り詰めた緊張感が・・と思っていましたが
意外にも作業場はジャズや洋楽などの曲に包まれていました。

音楽は黒田さんの趣味だそうで、レコードの所蔵数は7万枚!

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黒田さんの後ろには、親交のある現代美術家・大竹伸朗さんのコレクションが
並んでいますし、作業場と言うより「ギャラリー」のような感じです

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さて、2階の作業場に上がると弟の黒田健さんたちが
鯉のぼりの色付けを行っていました。

この日作っていたのは3間半(約7m)
大きいものは6間(約12m)にもなるそうです。

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下絵には、その線に沿って「糊」を乗せています。糊が乗った部分は
染色されないので、水にさらしたあとで“境界線”として残ります。
(写真は武者絵に糊を乗せた状態です)

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これがその糊です。もち米と塩でできていますので、
水にさらした場合にも環境には優しいですね。

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糊をこのような革製の搾り袋に入れ、搾りながら下絵の上に
線を描いていきます。搾り口の太いものや細いものなど、
たくさんの種類がありました。

絞りながら、絵の勢いに合わせて線に強弱をつけるそうです。

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染めに使う刷毛も大小さまざま、用途や色ごとに
整然と並べられています。

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これは下染めといって、大豆の粉を搾った豆汁(ごじる)という液と染料を混ぜたもので着色したものです。
黒田さんの作る鯉のぼりで特徴的な、おなかの部分の
みかん色
はこの段階で染められているんですね。

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1日乾かせし、次に鱗を描き込んでいきます。
墨さし」という作業です。

柿渋を混ぜた墨を勢いよく乗せ、ささっと刷毛を
進めていきますが・・

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染料の量を調整しながら、きれいなボカシを入れつつ
染め上げています。
鯉のぼりが空を泳ぐとき、ぼかした部分に立体感が
出るのだそうです。

一見簡単そうに見えてしまうほど、鮮やかな刷毛さばき・・
これも見事な職人技ですね。

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こうして色つけが終わると、仕上げに「色止め」といって
豆汁を使った染料を塗ります。

これが長年使用しても染料を美しい発色を保っている秘訣なんだそうで
3年ほど前には「トロさんの目がテン」というテレビ番組が
黒田さんの作業場を訪れ、紹介されていましたっけ。
(このとき紹介していたのは50年前に作られたのに
今でも色鮮やかなままの見事な鯉のぼりでした)

これを2,3日乾燥させたのち、一晩水につけてから
糊を洗い落としていきます。

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朝6時頃から行うこの作業、真冬には干した先から凍ることもあるのだとか。

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おなかや尾びれの部分のみかん色、特徴的ですよね。
干している状態は長方形ですが、このあと裁断され、
3枚でひとつの鯉のぼりに仕上げられます。

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手染めで作られる布製の鯉のぼりには、最近のナイロン製には
決して出すことのできない重厚感と風合いがあります。

この時期、南予にお越しの際は、青空に泳ぐ鯉のぼりを見かけたら、
是非 黒田旗幟店さんのを探してみてくださいね。
黒っぽい重厚感のあるまごいや、おなかがみかん色のものだったら
その可能性が高いですよ。

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この日、お店では黒田さんの作られた大漁旗を見ることができず残念・・
と思っていたら、
何と、ちょうどこの日に市内で新造船の完成披露である「船おろし」という
お祝い事があると黒田さんから教えていただきました

このときに船を大漁旗で飾るんですね 
最近はなかなか目にすることがなくなりましたので、当然取材に行ってきましたよ  

・・ということで、「船おろし」の様子はいずれご紹介しますね。

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どんぐりでした。


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テーマ : 香川・愛媛・高知・徳島 - ジャンル : 地域情報

コメント

素敵ですね~

黒田さんの真鯉が何ともいえず好きです。
黒い鱗とお腹のみかん色がたまらない!!

Re: 素敵ですね~

この週末に、泳いでいるところを撮ってきて載せました♪
黒い真鯉って力強くて、いいですねー。

我が家にも

今、我が家にも黒田さんの鯉のぼりが元気良く泳いでくれています。
南予の鯉のぼりと言えば黒田さんのお腹がみかん色のですよね。

Re:我が家にも

はまちさん、コメントありがとうございます。
確かに 南予といえば黒田さんの、ですよね。
竿先に斜めに取り付けた短い竿(呼び名は知りませんが)があるのも、南予や高知など、一部地域の特徴のように思います。

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