伝統工芸!高張提灯の「ひらぢ屋提灯製作所」さんです

こんにちは。

先日盛大に開催された宇和島の和霊大祭での、和霊神社の風景。

このようにきれいに飾られていましたが、夏祭りや秋祭りには
こうした提灯の飾り付けをよく目にしますよね。

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竿の先に掲げたこのような提灯を『高張提灯(たかはりちょうちん)』と
呼ぶのだそうですが、南予に1軒だけ、手づくりでこの高張提灯を作っておられる
お店があります。

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伊予の小京都と呼ばれる大洲市にある
こちらの「ひらぢ屋提灯製作所」さんです。

「道の駅あさもや」から「赤れんが館」に向かう
途中の通りを入ったところにあります。

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創業は江戸時代200年以上の歴史を継ぐのは
7代目のご主人、梶尾盛俊さんです。

愛媛県伝統工芸士であった先代の技を継がれ、ご主人と奥さん、
そして先代の奥さんの3人で 心のこもった
手づくりの作品を作っておられます。

古い町並みが残るこの辺りでも、こちらのお店のように
江戸時代から変わらず業を営んでおられるお店は少ないと
以前聞いたことがあります。

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ビニール製の提灯も販売されていますが、
何といっても和紙を張った手作り提灯の製作過程に興味津々。

製作シーズンまっただ中のお忙しいところだにもかかわらず
作業の様子を見せていただき、ありがとうございました 


さて、骨組みとなるのは滑らかでムラのない、太さ約1ミリに仕上げられた竹ひご。

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2、3mもの長さがあるこの竹ひごを、段差なく繋ぎながら
木枠に巻き付け、ひごの間を糸で固定していきます。

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この日は、できた型に和紙を張る作業までを行っておられました。
使用する和紙は、内子町五十崎産の和紙だそうです。

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張り終え、乾燥したら、内側に組んでいた木枠や型を外します。

骨組みの間に折り目を付けながら折りたたんでいくと

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このように縮むわけですね。
この感じ、時代劇で見たことある!と思ったのは私だけ?

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上下に黒い飾りを付け、いよいよこのあとで
文字や名前、家紋などを書き入れていきます。

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なんと言ってもこの文字入れの作業が一番神経を使うそうで、
さきほどの折り目を含めたうえで綺麗な線を描くのは
とても技術が要ることだと思います。

仕上げに防水・保護のための「エゴマ油」を塗り、完成です。
通常、10年ほど持つといいます。

夏祭りや秋祭りに向けたシーズンには、運が良ければ
こうして店先で乾燥させる風景が見られるかもしれませんよ。

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(写真をカメラ撮影したうえに個人名、家紋などを修正で隠しましたので
 この画像は荒いですが、実物の提灯は味があって本当に綺麗です

お祭りの際には、和紙で作られた高張提灯がないか、
よーく観察してみてくださいね。

和紙を透かした灯りの優しさは、ちょっと違います


ひらぢ屋提灯製作所
 所在地 愛媛県大洲市中町3丁目 
 電 話 (0893)24-2862
 定休日 毎週日曜
 

どんぐりでした。


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